2026-09-15

相続や譲渡で取得した空き家を売却したいと考えているものの、名義変更の手続きが複雑で何から手を付ければよいのか分からずにお困りではありませんか。
名義を前の所有者のまま放置していると買主への所有権移転登記を進められず売却手続きが滞る恐れがあり、親族間でのトラブルに発展するリスクも高まるため、早急な解決が求められます。
本記事では、空き家の名義変更が不可欠となる理由をはじめ、相続・売買・贈与といった状況ごとの具体的な手続き方法や、手続きにかかる費用の内訳とコストを抑える工夫について解説します。
空き家の売却を円滑に進めて将来への不安をなくしたいとお考えの方は、ぜひご参考になさってくださいね。
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空き家の名義変更が必要な理由には、主に売却や資金調達に関するリスク回避があります。
まずは、空き家で名義変更が不可欠となる理由について解説していきます。
空き家を売却するには、登記簿上の名義人と実際の売主を一致させる必要があります。
亡くなった家族の名義が残っていると、現在の所有者を公的に示せず、買主への所有権移転登記を進められません。
そのため、不動産会社による売却活動や売買契約も滞りやすくなります。
手続き中にも建物は劣化するため、外壁などの傷みによって資産価値に影響が出る可能性があります。
空き家の期間が長くなるほど管理の負担も増えやすいため注意が必要です。
希望する時期に売却を進めるためにも、相続後は早めに名義を整えておくことが大切です。
空き家を改修して貸したり、解体後の土地を活用したりする場合は、まとまった資金が必要になることがあります。
金融機関から融資を受ける際は、現在の所有者が登記簿に正しく記載されていることが基本です。
名義が以前の所有者のままだと、改修費などの融資審査が円滑に進まない可能性があります。
また、購入希望者が住宅ローンを利用する場合も、担保設定に支障が出れば取引を進めにくくなります。
結果として買主の選択肢が狭まり、売却に時間がかかることもあるでしょう。
名義を整えておけば、資金計画を立てやすくなります。
相続後も名義変更をしないままにすると、空き家の権利関係が複雑になり、親族間の調整が難しくなります。
共有不動産を売却する場合は、原則として共有者全員の同意が必要です。
手続きを先送りする間に相続人が亡くなると、その権利が子や孫へ引き継がれ、関係者が増える可能性もあります。
遠方の親族や連絡先が分からない方が含まれると、意思確認も進めにくくなるでしょう。
場合によっては家庭裁判所での手続きが必要となり、負担も増えます。
将来のトラブルを防ぐためにも、早めに話し合って名義変更を済ませることが重要です。
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前章では名義変更の重要性について述べましたが、具体的にどのような手続きがあるのか気になりますよね。
ここでは、空き家の名義変更手続きの種類について詳しく解説していきます。
2024年4月1日から相続登記が義務化され、不動産を相続で取得したことを知った日から3年以内の申請が必要です。
正当な理由なく期限を過ぎると過料の対象になる可能性があるため、早めに準備しましょう。
相続人が複数いる場合は、戸籍で関係者を確認し、遺産分割協議で空き家を引き継ぐ方を決めます。
合意後は遺産分割協議書を作成し、実印や印鑑証明書、戸籍、住民票などをそろえます。
固定資産評価証明書なども準備し、内容を確認することが大切です。
書類がそろったら、空き家を管轄する法務局へ相続登記を申請します。
売買によって名義を変更する場合は、売買価格や引渡し時期を記載した売買契約書を作成します。
代金支払いと引渡しに合わせて所有権移転登記をおこない、登記簿上の名義を買主へ変更します。
売却によって利益が出たときは、所得税や住民税がかかる場合がある点にも注意しましょう。
利益は、売却代金から取得費や仲介手数料などの譲渡費用を差し引いて計算します。
譲渡所得が生じた場合は、原則として翌年に確定申告が必要です。
条件を満たす相続空き家では最大3,000万円の特別控除を利用できる場合があるため、要件を確認しましょう。
生前贈与で空き家を子や孫へ譲ると、将来の所有者が明確になり、相続時の話し合いも進めやすくなるでしょう。
贈与税には暦年課税や相続時精算課税制度があり、条件に応じて選ぶことができます。
暦年課税では、受贈者1人につき年間110万円の基礎控除があります。
一方、相続時精算課税制度は、原則60歳以上の親や祖父母から18歳以上の子や孫への贈与で利用できるのです。
制度によって届出や将来の相続税への影響が異なるため、先々まで見据えた検討が必要です。
贈与契約書に贈与日や物件情報を記載し、署名・押印しておきましょう。
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ここまで名義変更の手続きを解説しましたが、手続きに必要な費用についてもしっかりとおさえておきましょう。
最後に、名義変更にかかる費用と負担を軽減するための工夫について詳しく解説していきます。
名義変更では戸籍や住民票などが必要で、相続登記では取得する通数が多くなります。
費用の目安は、戸籍謄本が1通450円、除籍謄本や改製原戸籍が1通750円です。
印鑑証明書や住民票は1通300円程度、固定資産評価証明書は200円から400円程度が一般的です。
本籍を何度も移している場合は、戸籍をそろえるだけで数千円から1万円ほどかかることもあります。
費用を抑えるには、対応地域でマイナンバーカードによるコンビニエンスストア交付を活用すると便利です。
戸籍の広域交付制度も使えば、郵送費や移動の手間を減らせます。
名義変更で登記を申請する際は登録免許税がかかるため、あらかじめ費用を把握しておくことが大切です。
登録免許税は固定資産評価額に税率を掛けて計算し、相続では原則0.4%です。
たとえば評価額1,000万円の空き家なら、登録免許税は4万円となります。
一方、贈与では税率が2.0%となり、同じ評価額なら20万円になります。
売買や贈与では不動産取得税がかかる場合がありますが、相続による取得は原則として課税されません。
一定の要件を満たす軽減措置もあるため、対象条件や申請期限を事前に確認しておきましょう。
司法書士へ名義変更を依頼する場合、報酬はおおむね5万円から10万円前後が目安です。
戸籍収集や遺産分割協議書の作成も依頼すると、10万円から15万円ほどになることもあります。
費用は事務所や依頼内容によって異なるため、複数の見積もりを取り、対応範囲を比べましょう。
負担を抑えたい場合は、戸籍などの証明書を自分で集め、登記申請だけを依頼する方法もあります。
権利関係が単純で時間を確保できるなら、自分で申請する選択肢もあるでしょう。
ただし、相続人が多い場合などは、司法書士へ相談すると安心です。
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空き家の名義変更を放置していると、建物の売却やローンの利用が困難になり、将来的に親族間での権利をめぐるトラブルが長期化する恐れがあります。
実際の名義変更手続きには相続登記、売買、生前贈与の3種類が存在し、それぞれの方法によって必要となる書類や適用される税金の制度が大きく異なります。
名義変更には書類取得費や登録免許税、専門家への報酬がかかりますが、軽減措置の活用や自身で書類を集める工夫により、全体の負担を大きく抑えることができるでしょう。
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