2026-02-17

近年、人口減少や高齢化の進行により、全国各地で空き家問題が深刻化しています。
親から受け継ぐ実家が空き家状態になっている場合、維持管理費用や税負担を考えて相続放棄を検討される方も多いでしょう。
そこで、空き家の相続放棄とはなにか、管理責任や空き家を手放す方法を解説します。
山口県防府市で空き家を相続する予定がある方は、ぜひ参考になさってください。
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相続放棄とは、被相続人(亡くなった方)の財産や債務を一切引き継がないことを家庭裁判所に申し立てる法的手続きのことです。
空き家を含む不動産の相続についても、この制度を利用することができます。
ここでは、相続放棄で得られる権利や空き家のみの相続放棄は可能なのかについて見ていきましょう。
相続放棄をおこなうことで、相続人は被相続人の一切の権利義務から解放されます。
これには、以下のような権利が含まれます。
ただし、相続放棄は相続財産全体に対しておこなうものであり、「借金は放棄するが、預金は相続したい」といった部分的な放棄はできません。
すべてを放棄するか、すべてを相続するかの二者択一となります。
多くの方が誤解されがちなポイントですが、空き家のみを対象とした相続放棄はできません。
相続放棄は相続財産全体に対しておこなう手続きであり、特定の財産だけを選択して放棄することは法律上認められていません。
たとえば、被相続人が空き家と預金を残していた場合、空き家だけを放棄して預金だけを相続することはできないというわけです。
相続放棄をする場合は、空き家も預金も含めたすべての財産と債務を放棄することになります。
相続放棄には、3か月という厳格な期限が設けられています。
この期限は「相続の開始があったことを知ったとき」から計算されます。
この3か月の期間を「熟慮期間」と呼び、このあいだに相続するか放棄するかを決定しなければなりません。
期限を過ぎてしまうと、原則として相続放棄はできなくなり、自動的に相続したものとみなされます。
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2023年4月1日、民法の改正により相続放棄後の管理責任に関するルールが大幅に変更されました。
これまでの制度では問題となっていた点が改善され、より現実的な運用が可能となっています。
ここでは、空き家を相続放棄したあとの管理責任について解説します。
従来の民法では、相続放棄をした者であっても一定の管理責任が継続するとされていました。
つまり、次の相続人が管理を始めるまでは、相続放棄した者も財産の管理責任を負い続けなければならないとされていました。
そこで2023年4月1日施行の改正民法では、管理責任の範囲が大幅に見直されています。
改正後は、相続放棄した財産を現実に占有・管理している場合のみ管理義務が発生することになりました。
一方で、遠方にある実家など実際に占有していない不動産については管理義務を負わないことが明確化されました。
また、管理が必要な範囲と程度についても具体的に示されています。
この改正により、たとえば東京在住の方が地方の実家を相続放棄する場合、その実家に住んでおらず実際の管理もしていなければ、相続放棄後に管理責任を負うことはありません。
改正後も管理責任が残るのは、相続放棄時に実際にその不動産を占有・管理していた場合です。
具体的には以下のようなケースが該当します。
このような場合の対処法として、相続財産管理人の選任申立てや占有の放棄などの選択肢があります。
民法改正では、相続放棄をした者が相続財産を占有している場合、相続財産清算人に財産を引き渡すまでのあいだ、その財産を保存しなければならないとされています。
これは、相続財産の価値を維持し、適切な清算手続きをおこなうために設けられた規定です。
具体的には、建物の基本的な維持管理や、財産の散逸を防ぐための措置が求められます。
ただし、この保存義務は過度な負担を強いるものではなく、財産の現状維持に必要な範囲に限定されています。
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相続放棄以外にも、空き家を手放す方法はいくつか存在します。
相続放棄は取り返しのつかない決定であり、ほかの有価な相続財産まで失う可能性があるため、まずは以下の方法を検討することをおすすめします。
ここでは、相続放棄以外に空き家を手放す方法を3つ見ていきましょう。
不動産売却は、もっとも一般的で確実な空き家処分方法です。
売却代金を得ることができるため、経済的メリットが大きい選択肢といえます。
空き家の売却には仲介による売却、買取による売却、解体後の土地売却、古家付き土地としての売却などの方法があります。
売却が困難だと思っていても、価格を下げることで買主が見つかる可能性があるでしょう。
地域のニーズに応じた交渉により、無償または低価格での譲渡が可能な場合があります。
この方法は売却には至らないものの、処分費用を抑えながら空き家を手放すことができる選択肢です。
具体的には隣地所有者との交渉、地域住民との交渉、自治体との交渉などがあります。
相手方のニーズを十分に理解し、win-winの関係を構築することが重要といえるでしょう。
自治体との交渉では、空き家バンク制度の活用や移住促進政策との連携なども検討できます。
地域によっては積極的に空き家の活用を支援している自治体もあるため、まずは地域の担当窓口に相談してみることをおすすめします。
空き家は、公共団体や法人へ寄付することも可能です。
社会貢献を目的とした寄付により、空き家を有効活用してもらう方法です。
経済的な対価は得られませんが、社会的意義のある利用につながる可能性があります。
寄付先として地方自治体、社会福祉法人、教育機関、NPO法人、宗教法人などが考えられます。
ただし、空き家の老朽化が進んでいる場合は、空き家の管理や税金の負担などを理由に受け入れてもらえないケースもあるため注意しましょう。
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相続した不動産売却における注意点!事前の知識でスムーズな売却を目指そう
空き家の相続放棄は、2023年4月の法改正により管理責任の範囲が明確化され、以前より利用しやすくなりました。
しかし、相続財産全体を放棄する必要があることや3か月という期限があることなど、慎重な判断が求められます。
そのため、相続放棄を検討する前に、売却、交渉、寄付などの代替手段も十分に検討することが重要といえるでしょう。
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