2026-06-23

親が所有していたアパートやマンションなどの収益物件を相続することになり、どうすればよいのか不安を感じていらっしゃる方も多いのではないでしょうか。
毎月の家賃収入がある物件だからこそ、誰が相続するのか、その間の家賃はどうなるのか、売却すべきかどうかなど、判断に迷う場面が数多くあります。
そこで、収益物件の相続について、決め方から家賃の扱い、売却時の注意点まで解説します。
山口県防府市で不動産を相続する予定がある方は、ぜひ参考になさってください。
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収益物件を相続する方を決める方法は、遺言書の有無によって大きく異なります。
遺言書がある場合とない場合では手続きの流れが変わるため、それぞれのケースを理解しておくことが重要です。
ここでは、収益物件の相続人はどうやって決めるのかについて解説します。
被相続人が遺言書を残している場合、原則として遺言書の内容に従って収益物件の相続人が決まります。
遺言書には「〇〇のアパートを長男に相続させる」といった具体的な指定がなされていることが多く、この内容は法定相続分よりも優先されます。
ただし、遺留分を侵害する内容の場合は、他の相続人から遺留分侵害額請求がなされる可能性があるため注意が必要です。
また、遺言書が複数存在する場合は、日付がもっとも新しいものが有効となるため、すべての遺言書を確認することが大切です。
遺言書が存在しない場合は、民法で定められた法定相続人が相続権を持ちます。
配偶者は常に相続人となり、その他の相続人は第1順位が子ども、第2順位が親、第3順位が兄弟姉妹となります。
たとえば、配偶者と子どもが相続人の場合、配偶者が2分の1、子どもが残りの2分の1を人数で均等に分けるのが法定相続分です。
ただし、この法定相続分はあくまで目安であり、実際の分割方法は相続人全員の協議によって自由に決めることができます。
遺言書がない場合や、遺言書があってもすべての財産について記載されていない場合は、相続人全員で遺産分割協議をおこなわなければなりません。
収益物件は分割が難しい財産であるため、誰か1人が取得して他の相続人に代償金を支払う「代償分割」や、物件を売却して現金を分ける「換価分割」といった方法が取られることが多くあります。
協議が成立したら遺産分割協議書を作成し、相続人全員が署名・押印します。
この協議書は不動産の名義変更に必要となるため、正確に作成することが重要です。
協議がまとまらない場合は、家庭裁判所での調停や審判に進むこともあります。
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収益物件を相続する際、賃料収入の扱いは時期によって異なります。
相続開始前、相続開始後、遺産分割成立の前後で、それぞれ家賃の帰属先が変わるため、正確に理解しておく必要があります。
ここでは、収益物件の家賃は相続財産となるのかについて見ていきましょう。
被相続人が生前に受け取った家賃収入は、被相続人の財産として相続財産に含まれます。
たとえば、被相続人の預金口座に振り込まれた賃料は、その口座残高の一部として相続の対象となります。
ただし、生前にすでに使用された家賃については相続財産とはなりません。
また、被相続人が亡くなった月の家賃については、日割り計算で相続開始前と相続開始後に按分するのが一般的です。
相続開始後から遺産分割が成立するまでの期間に発生した家賃収入の扱いは、法律上明確に定められています。
判例によれば、この期間の賃料は「遺産とは別個の財産」として、各相続人が法定相続分に応じて当然に取得するとされています。
つまり、最終的に収益物件を相続しなかった方も、遺産分割成立までの期間の賃料については法定相続分に応じた金額を受け取る権利が生じるというわけです。
これは相続人間でトラブルになりやすいポイントなので、誰が家賃を管理するのか、どのように分配するのかを早めに決めておくことが望ましいでしょう。
遺産分割協議が成立し、収益物件の所有者が確定した後は、その時点以降の家賃収入は新しい所有者のものとなります。
遺産分割協議書に「相続開始後の賃料も含めて特定の相続人が取得する」といった特約を盛り込むことも可能ですが、その場合は他の相続人の同意が必要です。
また、遺産分割が成立するまでの期間が長引くと、その間の賃料をめぐって相続人間で争いが生じやすくなります。
そのため、できるだけ早期に遺産分割協議をまとめることが、トラブル防止となるでしょう。
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相続した収益物件を売却する場合、通常の不動産売却とは異なる注意点があります。
税制上の特例や売却のタイミング、入居者への対応など、事前に知っておくべきポイントを押さえておきましょう。
ここでは、収益物件を売却する際の注意点を解説します。
相続した収益物件を売却する際に活用できる税制優遇措置が「相続税の取得費加算の特例」です。
この特例を利用すると、相続税の申告期限から3年以内に売却した場合、支払った相続税の一部を譲渡所得税の計算上、取得費に加算することができます。
これにより譲渡所得が減少し、譲渡所得税の負担を軽減することが可能です。
ただし、この特例を受けるためには相続税を実際に納付していることが条件となります。
また、小規模宅地等の特例と併用することも可能ですが、計算方法が複雑になるため、税理士に相談することをおすすめします。
収益物件を売却するタイミングは、税制面と市場面の両方から検討することが必要です。
前述の取得費加算の特例を活用するためには、相続税の申告期限から3年以内という期限があります。
一方で、物件の種類によって適した売却方法は異なります。
ファミリー向けの区分マンションや戸建ての場合、実需の購入希望者に向けて空室で売却したほうが高値になりやすいですが、一棟アパートなどの場合は、入居者がいて家賃収入がある「オーナーチェンジ」の状態のほうが投資家からの評価が高く、高値で売却しやすくなります。
収益物件に入居者がいる場合、立ち退きを求めることは簡単ではありません。
日本の借地借家法では入居者の権利が強く保護されており、正当な事由なく立ち退きを求めることはできません。
建物の老朽化による解体・更地売却を目的とする場合や、実需向けに売却したい場合は、空室にしてから売却すれば高値で売れる可能性がありますが、立ち退き交渉には時間と費用がかかる点に注意しましょう。
立ち退き料の相場は、家賃の6~12か月分程度とされていますが、入居者との交渉次第でさらに高額になることもあります。
一方、前述したように投資用の収益物件としてそのまま売却する(オーナーチェンジ)のであれば、立ち退き交渉は不要であり、むしろ入居者がいる方が有利になるケースも多々あります。
物件の種別や状態に合わせて最適な販売戦略を不動産会社と練ることが重要です。
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家を相続する際の手続きの流れとは?不動産の分け方について解説
収益物件の相続では、遺言書の有無や遺産分割協議によって相続人が決まり、相続開始後の家賃は法定相続分に応じて分配されます。
売却を検討する場合は、取得費加算の特例を活用できる3年以内のタイミングを意識しつつ、入居者の有無や市場環境も考慮する必要があるでしょう。
なお、相続は複雑な手続きが多いため、税理士や弁護士、不動産会社などの専門家に相談しながら進めることをおすすめします。
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